アジア・フィルム・アワード・アカデミー(以下、AFAA)は、アジア全域版アカデミー賞「第17回アジア・フィルム・アワード」(以下、AFA)にて、俳優として20年近くスクリーンで活躍し、30作品以上に出演してアジア映画界にその足跡を残してきた、日本を代表する俳優、鈴木亮平さんに「Excellence in Asian Cinema Award」を授与することを発表しました。また、本賞は、先に発表された通り、韓国の名女優、イ・ヨンエさんも受賞者に選ばれています。両受賞者は、2024年3月10日(日)に香港で行われる授賞式にも参加予定です。
「Excellence in Asian Cinema Award」は、優れた才能を持つ映画人にスポットを当て、その映画人のアジア映画界・アジア文化における業績と貢献を称える賞です。日本人としての受賞は、第9回(2015)の中谷美紀さん、第13回(2019)の役所広司さん、そして第16回(2023)の阿部寛さんに続く、4人目となります。
鈴木さんは、18歳で学生演劇を始め、演劇学校アクターズクリニックで学んだ後、森田芳光監督の『椿三十郎』(2007)で映画デビュー。その後、『ふたたび swing me again』(2009)で銀幕初主演を果たし、コメディ長編作品『HK 変態仮面』(2013)で大ブレイク。2022年には『孤狼の血 LEVEL2』(2021年)で冷徹で残虐非道なやくざを狂気に満ちた演技で演じ、日本アカデミー賞を含む5つの賞で最優秀助演男優賞を受賞しています。2023年には、『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』と第35回東京国際映画祭コンペティション部門に選出された『エゴイスト』の2作品で主演を務め、いずれも高い評価を得ました。前者では興行的に大ヒットを記録し、後者では国内4つの賞で主演男優賞を受賞。また第22回ニューヨーク・アジアン映画祭でライジングスター・アジア賞を受賞し、昨年のアジア・フィルム・アワードでも主演男優賞にノミネートされました。『エゴイスト』では、ゲイの男性を情感豊かに演じ、同性婚やセクシュアル・マイノリティに対する社会の偏見に関しての発言で、日本のLGBTQ+コミュニティからも支持を得ました。
役者としてのひたむきさについてもよく知られており、役柄に合わせた徹底的なリサーチや、見た目の変化を伴う役作りはカメレオン俳優と評されています。共演したキャストやスタッフも彼のストイックな姿勢を称賛しており、そのプロ意識は俳優仲間や映画業界を刺激し続けています。次回作は、1980年代の伝説的な漫画を実写化したNetflixのアクションコメディ『シティーハンター』で、来る4月に配信が予定されており、期待が高まっています。
鈴木亮平さんコメント:「この度アジア・フィルム・アワードから、このような評価をいただき、大変光栄に思います。これを励みにさらなる高みを目指し、この業界に貢献していきたいです。また、香港で開催される第17回アジア・フィルム・アワードの授賞式に出席し、アジアの観客や映画関係者の皆さんと交流ができることを楽しみにしています。」
東京国際映画祭チェアマン 安藤裕康 コメント:「鈴木亮平さんは、映画、演劇、TVなど多くの分野で目覚ましい活躍をされてきました。様々な人物像を見事に演じ分ける演技力に私はずっと以前から注目し、感銘を受けてきましたので、今回の受賞で彼の実力が海外でも認められたことをうれしく思っています。これを契機に、一段とパワー・アップされて、さらに国際的にも飛躍されるよう期待します。」